染錦紫式部(そめにしきむらさきしきぶ)
紫式部は山野に自生する落葉低木で、古くは、紫色の果実が重なりあっていることから、「ムラサキシキミ(紫重実)」と呼ばれていました。その名称が、平安時代に源氏物語を書いた美しい女流作家の名を連想させることから、「紫式部(ムラサキシキブ)」と呼ばれるようになりました。
清楚でいて、どこか凛とした個性を感じさせる紫式部を、染錦でくっきりと描いた小付(こづけ)です。
小さな鉢よりさらに一回り小さい丸型の小付は、香の物や付出、デザートと用途も多彩。珍味入れとして八寸などの盛皿にのせるなど、使い方もあれこれ楽しめる器用でおしゃれな食卓の名脇役です。