染錦武蔵野図(そめにしきむさしのず)
大気が澄み渡り秋が深まる神無月(10月)、広大な原野にのぼる満月と、その姿を映す池や秋草をダイナミックに描いた陶画歳時記です。
武蔵野の風景に月と尾花(薄)や秋の七草をあしらい、日本の秋を情緒的に表現した意匠です。「武蔵野は月の入るべき峰もなし尾花がすえにかかる白雲」の和歌が出典です。(藤原通方、続古今和歌集)
大地と空と池を染付濃(そめつけだみ)の濃淡で描き分け、かなたに浮かぶ大きな満月と手前の尾花で武蔵野の奥行きの深さを印象づけるなど、四季のある国・日本の、秋の夜景の魅力をあますところなく表現しています。
四季の陶額シリーズ