緑彩菊見込菊形(りょくさいきくみこみきくがた)
菊は秋を代表する花で、春の桜とともに日本人にことのほか好まれてきました。原産は中国で奈良時代に薬草としわが国に伝来し、「重陽の節句」にならって菊花の宴を開いて長寿を願うようになりました。以来、吉祥文として尊ばれてきた菊の、放射状の花弁を日輪(太陽)にみたてた菊型の向付・鉢です。
日本料理で使う向付は、膳の向こう側に置く鉢で通常は刺身や膾(なます)などの盛付けに用いられます。
緑彩の花弁と呉須の花芯、そして白磁が美しく調和して食卓をきりっと引締めてくれることでしょう。自家用として、また還暦やご長寿祝いの贈物としても最適です。