朱泥菊形(しゅでいきくがた)
古来中国では、菊を用いて不老長寿を願う重陽の節句が行われ、わが国でも吉祥文様として服飾や工芸品など幅広い分野で用いられてきました。
その菊の美しい放射状の花弁をかたどった、個性的な形状の小付(こづけ)です。胴から口縁まで目にあざやかな朱泥でおおい、見込みには白磁に映える染付けで清楚な草花を描きました。小柄ながら強い色調で、料理と器が並ぶ食の空間に華やぎを添えてくれます。
使い勝手では、小鉢よりひと回り小さい丸型の小付は、付出から香の物入れ、デザート用など使い方もあれこれ楽しめる、器用でおしゃれな食卓の名脇役。自家用はもちろん、大切な方への贈り物としてもぴったりです。